「ここは退屈迎えに来て」山内マリコ
ようやく読めた!意外や意外、短編集なんだねこれ。
とはいえ、全く関係ない短編集ではなく、椎名という男がすべての章で登場しており、彼を通してすべてがゆるーく繋がっている田舎の世界を描いている。
いわゆる郊外の話なので、田舎出身の私には共感する部分が多かった。さらに私もこういう人生を送っていたかもしれないし、まだその可能性も多いにあるんだろうなと思うとちょっと他人事とは思えない怖さを感じた。
でも郊外の停滞した、自分じゃどうしようもない世界は、こっちの作品の方が断然強かった。これは読後感がとても悪かったよ。田舎ならではのいやーなおもーいリアルな感じに襲われた作品。
そんな感じで山内マリコはしばらくいいかな笑。田舎で育ち、大学から上京してきた私には、内容がリアルで読んでて重い気持ちになっちゃうのよね。