「リバース」湊かなえ
読んだ読んだ。今回もイヤミス全開で、ほんとに嫌な気持ちになったわー。
あー楽しかった!
そういえば珍しいなと思ったのが、この「リバース」は男性間の微妙で執拗でめんどくさい人間関係を描いていること。もちろん全部じゃないけれど、私がこれまで読んだものは女性が主役で、女性たちの心の内を描いていることが多かった気がするよ。
主人公の男性はちょっと女性的な面があるような気がするから、意外に共感する点は多かった気がするな。男性同士のグループでもランクとか、グループ間でも誰と一番仲が良いとか気にするもんなんだなと思った。女性同士のいがみ合いばかりフューチャーされるけど、男性同士も大差ないんだなーと思って。
とにかく最後がとてつもなく後味悪い。もう十分希望を持って話は終わったと思ったのに、ページ数の少ない最終章があるんだなと思ったら、そこでこの主人公が可哀想なくらい落とされていた。二回読んじゃったよ、最後の数行。そんなことないと思うけどなあ。きっと自分の負っている罪悪感故にここまで落とされたんだろうな。
湊かなえの本は、イヤミスだけど止められない。違うか、イヤミスだから止められない。