恋の魔法が解けたとき、王子様がただのおっさんになった
こんなことを思うのは、本当にひさしぶりな気がする。
これまでしばらく、職場や友達など近くの人を意識したことがなかったため、別れたり関係が終わってからも会うことなんてなかった。
でも職場の人だとそう勝手に会わなくなるわけはなく、彼とは今も毎日顔を合わせている。
そもそも、あんなに意識していたのに、なぜ”恋の魔法が解けた”のか。
思い込み、という言葉がぴったりで、なぜか私の気持ちが盛り上がって、すごーくかっこいいダメな男、に見えてしまったのよね。
そして私の盛り上がりと彼の盛り上がりが同期して、うっかり一歩踏み込んだ関係になってしまった、というだけだった。
風邪ひいたとか、事故にあった、と同じレベルの偶然の産物だな。
実際の彼は正真正銘のダメ男で、はじめから分かってはいたものの、好きだったときは細かいところは見えていなかった(見ないようにしていた)。
しかし、まあちゃんと付き合ってくれるわけでもなく、そもそも誘われるのも当日で嫌になってきて、この人はずっとこんな感じなんだろうなと思ったら急に熱が冷めた。
そう、魔法が解けた瞬間だ。
そして、そんなことを思うようになってから彼を見ると、なんとまあブサイクなこと。。笑
年齢も年齢なので、お肌の老化具合ややつれた感じなど、これまでのキラキラフィルターが完全に失われていて、そのギャップでフラットというか逆に悪いギャップを感じたな。勝手なことは重々承知。
というのも、あらためて自分でもびっくりするくらい顔がタイプではなかったと気づく。性格に惚れるというのは成長した証拠かもしれないが、昔の自分からクレームがきそうなほどかっこいいとは言えない人だったわ。
髪型、性格、声、ファッション、ダメさ加減など含めて、雰囲気かっこいい人なんだけど、まあそのダメ男につい引っかかってしまった私。
まあ不倫じゃなかっただけ、マシか。
意識し始めたのが年末あたりだから、半年くらいはグダグダやってたのか。
職場で面倒なことしちゃったけれど、一歩進んだ関係になれただけやったと思おう。
しかし「恋の魔法」ってやつの効果は半端ない。まさに石ころがダイヤモンドに見えるくらいの威力がある。
こんなに強い力を維持し続けるのは難しいし、恋愛ではなく結婚と考えると、こんな気持ちではやっていけないんだろうなとぼんやり思った。
だったら結婚する相手への感情って、どんな感じなんだろうか。。
悩める30代。
なにはともあれ、まずは彼氏を作ろう。