「昨夜のカレー、明日のパン」木皿泉 私もこういう物語を書きたい
初めてのつもりで読んだら、段々と、”あれ、これ読んだことあるぞ?”と気づいていくことってあるよね。
まんまとそのパターンだったヤツ。
そして、これ私が大好きなヤツ。
義父と嫁の二人暮らしが描かれている物語なんだけど、
なんていうかさ、まあストーリーは置いておこう。
いやストーリーもいいんだけど、この木皿さんの感覚?文章?がとっても優しくて好きだ。
変に堅苦しい描写とかなくて、会話と文章がするするーって入ってくるし、なんとなーく雰囲気がずっと柔らかくて優しくてとっても心地いい。
そして悪い人が一人もいない。
でも登場人物はみんな十分に葛藤していて、共感できすぎる。
優しい雰囲気なんだけど、涙が溢れちゃう箇所とかあって、最後は全員好きになってたっていう不思議体験。
私もこういう物語を書きたいなあ。
これは保管用にハードカバーもひとつ買っておこ。
ただ、タイトルがなあ。。
知ってる人も多いんだけど、「昨夜の」を「昨日の」に間違えて覚えている人が多くて、毎回ピクって気になる。
いちいち訂正するのも感じ悪いし、でも正しく覚えてほしいし、みたいな小さな葛藤が、毎回私の中で起こっている。
しかしなんですっかり忘れていたんだろうか。
このブログにログがあって気づくっていうね。2016年に読んでたわ。
でも以前の私は今ほど感動していなかったように感じるなあ。
同じ本を読んでも、読む時期によって感じ方も様々かもしれない。
そう思うと、つまらないなとかよく分からなかったなと感じた本も、違う時期に読んだら好きになるのかも、とかいうモッタイナイ病にかかりそう。