「博士の愛した数式」小川洋子 もっと早く出会いたかった。久々の大ヒット!
久しぶりに私的殿堂入りした小説に出会えたー!
嬉しい。
この作品の持つ雰囲気がとても好き
記憶が80分しかもたない数学博士と、シングルマザーの家政婦の交流を描いた作品。
博士の数字への敬愛と、家政婦の子どもであるルートへの愛。
家政婦と博士との信頼関係。
家政婦とルートが共通で持つ、博士を守ろうとする愛情。
愛ばっかりでうまく表せないけど、単純に言葉で表せないものがたくさんあってじわじわ心が動かされた。
平成17年発行で映画化もされていてタイトルは知っていたのに、なぜかここまで避けて通ってきたみたい。
かなり遅れたけど出会えてよかった。
この小説を読んで自分の好きな作品の傾向がはっきりした。
・淡々とした語り口
・日常とその中にある感情の動き
・愛情を感じられる作品(恋愛ではなく愛情)
ドラマチックな恋愛や激しいアクション、凄惨な事件などは必要ではないみたい。
殿堂入りした作品は手元に持っておこうと紙の本を買っているんだけど、並べてみるとどれもそうだった。
おもしろいと思う作品は他にももっとあるけれど、手元に置いておきたいと思うものは少ない。
コレクションになりつつあって、集め始めると楽しくなってきた。
手に入れたのは新潮文庫のプレミアムカバー
「博士の愛した数式」は、緑のカバーね。
赤の箔押し(?)の文字でとても素敵。
オリジナルもいいけど、このカバーが気に入っている。
夏の時期に書店でキャンペーンをしているけど、それで初めて買ったかもしれない。
書店に行く機会も減ってしまったけど何か買いたいなと思い、いくつかピックアップしたうちの一つ。
特段調べて買ったわけではなかったので、イマイチだったら売ってしまおうくらいで気軽に買ってみたんだけど、大ヒットだった。
こういう出会いは嬉しい。
一冊買うごとにうちわ型のしおりがもらえたんだけど、使い勝手はいまいち笑。
普段は好きな作品の映画版は観ないけど、今回は気になる
好きな作品の映画化ってほとんど見たことない。
好きなだけあって、変な形になっていたら嫌だなあと思ってしまう。
でもこの映画、キャストを調べたら観てみたいかもと思った。
深津絵里、好きなんです。。
ついキャストで判断しちゃうところ、あるよね。
博士とルートのキャストから見ても、しっとり淡々と、ちゃんと小説の世界観が描かれていそうな気がする。
アマプラにあったら、、観てみる、かも。