「日日是好日」森下典子 予想通り好きなタイプの本だった
読む前から”これは私の好きなタイプの本/映画だ”と思っていたけれど、予想通り好きな奴だった。
今回読んだのは文庫本。
日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ (新潮文庫)
最近お茶とか非常に興味がありますの。
お茶と着物。。
以前は1ミリも興味がなかったのに不思議なものだわ。
10年前とは全然違う人間のよう。
着物着てお茶するなんて、まさに今の私の興味ど真ん中。
ハマったらお金も時間もつぎ込みそうな予感もするし、まだそこまで高まっていないので一歩踏み込んでいないけど、、
うーん、いずれ飛び込みそうな気がするな。
この作品、読む前は小説だと思っていたけれど、 主人公は典子さん自身なんだね。
そうなるとエッセイ・日記的なジャンルになるのかな。
どちらにしても主人公目線で見てるので、個人的には小説とあまり変わりないし、十分おもしろかった。
このタイトルでもあるし、中にも出てくる「日日是好日」という言葉は、個人的にもすごく好きな言葉。
数年前に知って以来ずっと手帳に書いている。
さらに今年のテーマじゃないけど、忘れないようにと思って筆で書いた言葉でもあり、ただいま部屋に飾っております。
こういう考え方を知って、私自身楽になったこともあり、大切にしている。
だからね、読む前から好きだってことは分かっていたわけ。
確認作業的な読書でした。
帯にある「会いたいと思ったら、会わなければいけない。
好きな人がいたら、好きだと言わなければいけない。
花が咲いたら、・・・」
という本文引用の文、中に見当たらなかったんだけどなあ。
読み飛ばしちゃったかな。
文庫本だから削除されたのかな。
おかしいなあ、どこの文章なんだ。
独身女性も歩けば既婚男性にアタル
ただのぼやき。
ただただ、ぼやくだけの回。
かっこいいなーと思う男性に会った。
見た目もかっこよかったけど、話す内容とか仕草も良くて、仕事相手としても頼りになりそうな感じで全体的に印象が良かった。
そこでキラリと光る左手の薬指。
ほんっとに最近は毎回このパターン。
良いと思っても進展するかどうかは分からないし、進展することの方が少ないんだけれども、”自然な形”で”自分から” ”いいなと思う”相手は、100%既婚者。
30代同世代で仕事がノリノリで活躍している人は大体結婚している問題。
”自然な形”にこだわる必要もないんだけどさ、自然じゃない場合、大半は先に条件が見えちゃう場合は、いいなと思うボタンが押されにくいんだよなー。
困った困った。
ぼやきたかった。
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」を観てシンジへの無茶ぶりの酷さと彼はなんて偉いんだと思った
序と破がプライムビデオにあったので観始める。
序を観たけれど、テレビ版のダイジェストなのね。どうやら破までは復習的な感じらしいのでいきなり混乱することはなさそう。
(記憶もあやふやだが、以前テレビのラストとか映画?とか意味が分からなくて離脱した気がするため…)
あらためてエヴァを観た感想だが、シンジへの無茶ぶりが本当に酷くて、噴き出す程度には笑ってしまった。
いやあ、ヘタレキャラとか聞いたことあるけれど、あれば無理だよ。
酷すぎる、パワハラどころか”お前が先に死ね、じゃないとみんな死ぬ、お前のせいだ”くらい無茶な要求されてるなと思った。
だってだって、
・経緯も知らされずに数年ぶりに父親に呼ばれて職場に向かう高校生男子(中学生?)
・街は初めて見る使徒に破壊されている
→この時死にかけてるし
・父の職場に行き、いきなりエヴァ初号機を見せられる
→でかいから顔の部分だけね
・これに乗ってさっきみた使途を倒せと言われる
→意味不明。普通理解できない…
・嫌だと言うと(当り前じゃ!)、父親やミサトさんに見限られる
→これはひどい…
・お前が乗らないなら、と代りに点滴打ちながら包帯巻いてる瀕死の綾波レイが搬送される
→この演出は卑怯極まりない…
・自力で立ち上がれないレイを見て、自分が乗ると決意する
→もうそう言わざるを得ない状況…
・何の説明もなく乗るが歩くので精一杯
→せめて操縦方法とか説明してやれ。現場に出してから”まずは歩くことに集中して”ってそんな状況で敵前に出すなよ
・いきなり使徒にやられて混乱(そりゃそーだ)。そしてエヴァ暴走
→毎回戦闘後は病室で目覚める…
以上が最初にシンジが乗った時の出来事。
さらに次の使徒が来たときは出撃して地上に出た途端、使途に狙われて大打撃くらっていた。
”よけて”なんて言っても無理に決まっているだろう。
出撃の途中で止めてやれよ。
あとミサトさんも全人類の未来はあなたにかかってるのよとか言って大変だなこりゃ。
あとはなんだかんだ緊急の時に限って、パイロットが入ってるプラグが外に出せなかったり、パルス逆流とか言ってみたり、何の信号もありません、とか言って、何のための機能なんだって感じはする。
想定通りにいってはおもしろくないんだけど、シンジにとっては困難ばかりだな。
ほんとよく乗ってるわ。
だから、シンジはへたれなんてとんでもなくて、彼はなんて偉いんだと思った。
テレビだともう少しゆっくり進んでいるんだろうけど、映画で観るとぎゅっとダイジェストっぽくなってるから、ほんと可哀そうに思えてならんよ。
でも笑えるくらいドタバタだからおもしろかった。笑
ストーリーもちょっと違うらしく、序のラストでカヲルが目覚めていた。
まだアスカも出てきてないのに。
破では出てくるかな。
「嘘を愛する女」岡部えつ キャストから入る作品もある
長澤まさみと高橋一生が好きなため、観たいと思っているのだが、、Amazonで配信されていなくて小説を先に読んでみた。
そう、私はなぜか映像化されると原作を読みたくなる傾向ある。
それまでその作品の存在を知らなかったという点が一番大きいと思うけど。
でもこれは原作ものではなくて、映像が先みたい。
小説の最後に映画を小説にしたものです的な記載があった。
映画のあらすじをググってみると、大きな流れは同じだけど登場人物とか細部が少し異なっていた。
映画も観たいのでどこか探そう。
「職業としての小説家」村上春樹 プロで居続けられることは壮絶に難しい
村上春樹のエッセイになるのかな、「職業としての小説家」を読んでみた。
毎回ノーベル文学賞が発表される度に名前があがって騒がれて大変そうだなという印象があったくらいで、あまり詳しくなかったのだが、本人の考えを知って好きになった。
以下ただのメモの一部にコメントを好きにつけてみました。
・小説なんて、書こうと思えば誰にだって書ける。
しかし、リングに上がるのは簡単でも、そこに長く留まり続けるのは簡単ではない。
小説家として残っていくには「何か特別なもの」が必要になる。
→これはよくその道のプロの人が言っているのを聞くが、小説なんて資格も何も必要ないものは特に顕著なんだろうな。
・神宮球場で野球観戦中に、僕には小説が書けるかもしれないと脈絡もなく思う。
エピファニーepiphany:本質の突然の顕現、直感的な真実把握、のような意味
「ある日突然何かが目の前にさっと現れて、それによってものごとの様相が一変してしまう」という感じ。
この日、球場からの帰りに原稿用紙と万年筆を買い、およそ半年かけて「風の歌を聴け」を執筆。
→これも有名な人のエピソードでよく聞く話。こういう何かが降りてくる感じがあるのかな。例えだと思うけれど、心の底ではずっとそれを願っていたってことかしら。
・小説を書いているとき、「文章を書いている」というよりはむしろ「音楽を演奏している」というのに近い感覚。
頭ではなく、むしろ体感で文章を書く。素敵なリズムを確保し、すてきな和音を見つけ、即興演奏の力を信じること。
書いていて楽しい。
→すごく素敵だと思った。
・特定の表現者をオリジナルであると呼ぶためには、次の条件を満たす
1)ほかの表現者とは明らかに異なる独自のスタイルを有している。
ちょっと見れば・聴けばその人の表現だと瞬時に理解できなくてはならない
2)そのスタイルを自らの力でバージョンアップできなくてはならない
時間の経過とともに成長していく、自発的・内在的な自己革新力を有している
3)その独自のスタイルは時間の経過とともにスタンダード化し、人々のサイキ(精神)に吸収され、価値判断基準の一部として取り込まれていかなくてはならない
「オリジナルな表現者」でありたいと願っている。
→一発屋の説明もあり、なるほどと思った。
・35年くらい小説を書き続けているが、英語でいう「ライターズ・ブロック」つまりスランプを一度も経験していない。
なぜなら書きたいという気持ちが湧いてこないときには書かないから。
→かっこいい。新人のときや名前が売れていない人が同じことをしてもハブられそうな気がする。。
・小説家になろうという人にとって重要なのは、とりあえず本をたくさん読むことでしょう。
その次に来るのは、自分が目にする事物や事業を、とにかく子細に観察する習慣をつけること。
まわりにいる人々や、周囲で起こるいろんなものごとを何はともあれ丁寧に、細かく観察する。そしてそれについてあれこれ考えをめぐらせる。
ものごとの是非や価値について早急に判断を下す必要はない。
明確な結論を短時間に出す人は、評論家やジャーナリストの方が向いている。
→なるほどー。これはどの業界でも同じことが言えそう。
何かを作り出すクリエイターと、できたものを見て論評する批評家の違い。
クリエイターとその他っていう括りでもいいかも。
・E.Tが物置のがらくたで即席の通信装置を作るシーンがある。
優れた小説とはきっとああいう風にしてできるんでしょうね。
何よりそこになくてはならいのは「マジック」。
そして日常的な素朴なマテリアル=「がらくた」の在庫を常備しておく必要がある
特別な体験もしていないから、特に書きたいものがない。E.T方式でいくしかない。
とにかく引っかき集めてぽんっとマジックを働かせる。
→これもなるほど。
たしかに素材なんてみんな同じのを使っているわ。
・まず長編を書こうとするとき、机の上をきれいにする。
そして書き物の仕事を受けない。エッセイや他の小説などもしない。
長編の場合、一日に四百文字詰原稿用紙にして、十枚見当で原稿を書いていくことをルールとしている。
長い仕事をするときには、規則性が大切な意味を持ってくるから
タイムカードを押すみたいに、一日ほぼきっかり十枚書く。
→小説家は気まぐれで不規則な生活をしているイメージがいまだにちょっとあるけれど、村上さんはサラリーマンのような規則正しい生活をしている。
長編を書くのはそれくらい大変なことだってことか。
・我慢強くこつこつと続けていくためには何が必要か?
言うまでもなく持続力です。
持続力を身につけるためには、基礎体力を身につけること。
逞しくしぶといフィジカルな力を獲得すること。自分の身体を味方につけること。
→30年間毎日走ってるいるそう。今でこそ有酸素運動が脳に良いと言われているけれど、それが広まっていない頃から続けているらしい。
・意思をできるだけ強固なものにしておくこと
そして同時にまた、その意志の本拠地である身体もでいるだけ健康に、できるだけ頑丈に、できるだけ支障のない状態に整備し、保っておくこと
→走ることを続ける理由はここにある。
・誰のために書いているのか?
自分のために書いている
自分が「気持ちよくなる」ことだけを意識して小説を書いた
またそこには「自己治癒」的な意味合いもあった、自らを補正しよう、矛盾やずれを解消していく、昇華していく
→これは分かるな。まずは自分が楽しめないと他の人を楽しませることはできないと思っている。
・ジャズピアニストのセロニアス・モンクの言葉
「私が言いたいのは、君のやりたいように演奏すればいいということだ。
世間が何を求めているかなんて、そんなことは考えなくていい。
演奏したいように演奏し、君のやっていることを世間に理解させればいいんだ。
たとえ十五年、二十年かかったとしてもだ」
→かっこいい。プロが言うと重みが増すなあ。
・日本国内で批評的に叩かれたことが、海外進出への契機になったわけだから、逆に貶されてラッキーだったとも言える。
どんな世界でもそうですが、「褒め殺し」くらい怖いものはありません
→当時の雰囲気や時代感もあったのだろうけど、どうしてそんなに村上春樹が文芸界から叩かれて批判されたのかよく分からない。
新しいものは常に叩かれるのだろうか。
でも逆にそれが彼の価値を高めることにもつながったような気もする。
作中で頻繁に出てきた村上さんの初作品「風の歌を聴け」。これで群像新人文学賞を受賞して作家としてデビューした。
すごい思い入れが強いのが分かる。
気になったので次に読んでみる。
小説家になりたい人だけじゃなく、ひとつの分野のプロフェッショナルになった人、さらにプロフェッショナルとして居続けられる人の考えが分かる本。
テレビが壊れたっぽいのでどうしようか考える
どうやらテレビが壊れたっぽい。
どう壊れたのかというと、なんとたまに4チャンしか映らなくなるという不思議な現象が……。
日テレの呪いか。
とはいえ、このテレビももう10年くらい使ってるのかな。
引っ越しのときに前に使っていたテレビを壊されて買い替えたんだった。
今のは16インチ?くらいの小さいテレビで、ちょっと前までは部屋が寂しくて帰るとすぐにテレビをつけていた。
でも最近はテレビをつけていると時間がすぐに溶けるから、そもそもつけないようにしている。
見たい番組は見逃し配信でチェックできるようになったのも大きい。
今回テレビが壊れて、まずは買い替えようかと思ってAmazonを検索してみた。
16インチくらいの小さめのテレビだと1万円台で買えるのねー驚き!
以前買ったときは小さかったとはいえ、3~5万円くらいはしたような。
しかもブラウン管ほどではないけれど、今使っているのはけっこう厚みがあって重い。
買い替えるとしたらもっと小さいのにしたいな。
お風呂とかで使うポータブル系でも十分だ。スペースも省けるし。
でもその前に、そもそも買い替えるのか?なくてもいいんじゃないのか?と迷っている。
あるとつけちゃうから、いっそのことなくしてみようかなーとか。
今まであったテレビがなくなるとなんとなく不安っていうのが一番大きいんだけど、まあこれは慣れたら平気そう。
逆にテレビがあるメリットは、これから映像作品をたくさん観る予定なので、テレビがあるとwifiの容量を使わずにドラマを観られるってところかな。
あーどうしよう。ちょっと悩む。
「キャロリング」やわらかなハッピーエンドを迎えるクリスマスストーリー
有川浩さんの「キャロリング」。
クリスマスのお話だけど、お正月に。
有川さんの作品は、映像化されたもので「図書館戦争」「植物図鑑」「阪急電車」あたりは観たことあり。
「フリーター、家を買う」「旅猫リポート」「空飛ぶ広報室」もこの人だったんだ。
すごいなーほとんど映像化されてるよ。
あと最初、名前で男性だと勘違いしちゃうけど、女性なのよね。
この作家さんの特徴なんだと思うけど、この作品にも根っからの悪人がいないことと、最後は全員が救われるやわらかなハッピーエンドを迎えるので、読んだ後は心があったかかくなる感じ。
いいよね。
悪人がいると心がざわざわするタイプにとっては、安心して読み進められる。
しかし主人公にはけっこうハードなピンチが訪れるのだが。。
この作品で一番印象に残ったのはこのセリフ
「不幸の比べっこしても仕方ないでしょ」
これだな、これを言いたかったんだろうなと思う。
キーパーソンたちは辛い過去を抱えてはいるものの、今は助けてくれる人や一緒に生きていってくれる人を見つけてハッピーエンドなクリスマスを送ることができる、ってお話。