自意識過剰な生活

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「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」阿佐ヶ谷姉妹 うらやしく素敵な同居生活

人気とは聞いていたけど、順番が来たらでいいかと図書館予約していたこの本。

数十人の予約数があり、忘れた頃に順番がやってきた。

なんの気負いもなしに読み始めてたら、、号泣!

まったく予想してなかったけど、すごくよかった。

読んでよかった本。

文庫化されていたので、即購入した。

 

阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし

 

 

みんなはエッセイってよく読むのかな。

正直なところ、私はエッセイは流し読みすることが多い。

タイトルを見て気になるものだけ選んで、半分くらいしか読まないことも。

好きな作家さんや有名人のエッセイにもかかわらずね。

むしろ知らん人のエッセイはあまり読む気にならないというか。

 

作品や表現や考えなど何かが気になって、その人のエッセイを手に取ることが多いんだけど、その人の生活や日常生活がすべて気に入るかというと、そうでもない。

作品は好きだけどエッセイは全然ピンとこないなーとか、このオチは狙いすぎてるなーとか、余計なことを考えてしまう。

作品と本人は切り離して考えているけど、あまりにも印象が違いすぎると今後の作品を楽しむのに支障になりそうで、雰囲気を察してパラパラ読みにしているのかも。

 

ただ、この阿佐ヶ谷姉妹のエッセイは何の先入観もなく読んだせいか、純粋に楽しく読み切った!

読み飛ばすことなく、一文字一文字全文読んだ!(←すごいw)

しかも途中のエピソードで号泣した。。

 

阿佐ヶ谷姉妹は、本当の姉妹じゃないけど阿佐ヶ谷に長く同居している二人組のお笑い芸人(?)。

二人とも阿佐ヶ谷が地元でもないし家族でもないわけよ。

それなのにどうしてこの地域密着型のコンビになれるのだろうか。

10年くらい同じエリアに住んだこともあったけど、行きつけのお店なんてひとつもできなかったわよ。。

むしろ会社近くのお店とかスタッフさんに顔を覚えられると途端に行かなくなるくらい交流を嫌う傾向にある私からすると、”こんな生活、無理!”と思える環境なのに、なぜかこの姉妹がうらやましく見えてしまった。

芸人として売れる前からご近所さんとの付き合いがあるようで、文を読んでも感じたけど、本当に人の良いお姉さんって感じなのよね。

私の場合は地元のウェットな人間関係が嫌で上京したので、実際に東京でご近所付き合いをするかと言われればそれは避けたいところだけど、それでもこの姉妹の生活はとても素敵なものに見えた。

それに加えて、同居生活も考えられないタイプの一人大好き人間なのですが、この姉妹の同居生活は同じくうらやましいと思ってしまった。。

 

向き不向きはあるとしても、シェアハウスとか同居生活とか誰の話を聞いても全然良いと思わなかったのに、このエッセイを読んだら、それもありかも、、と思えたから不思議よね。

 

テレビでしか見たことがない阿佐ヶ谷姉妹だけど、エッセイ読んでもあまり印象は変わらずそのまんまって感じ。

エッセイも狙って全く別のことと紐づけしてオチを作ったりすることなく、淡々と話し口調で綴られていてとても読みやすかった。

エッセイでよくあるテクニックが苦手なのかも。

うまくオチをつけてドヤ顔している作者の顔が見える奴。笑

 

姉妹に見えるほど似ているお二人だけど、性格はまったく違うようで、だからこそ小競り合いしたり支え合ったりしているのも分かって、なんか、一人より二人の方が楽しいのかもなーと思った。

そう思える相手が見つかるのは幸せだ。