自意識過剰な生活

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「桐島、部活やめるってよ」朝井リョウ 桐島がどんな奴なのか気になりすぎる

朝井リョウのデビュー作。

大学在学中に書いたんだってさ。

これ、もし卒業後何年も経ってから書くの難しいだろうな。

高校生の頃の記憶なんてところどころ記憶が薄れている。

でも読んでたら懐かしく感じる感情もあっておもしろかった。

 

 桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)

 

 

待てど暮らせど『桐島』が出てこない…!

映画化もされて、タイトルは聞いたことがあった。

語呂がいいのか、言いたくなるタイトルよね。あとモジってみたり。

 

目次見てまさかとは思ったけど、最後の最後まで、主役かと思っていた桐島が出てこなくて、これを読んだり映画観た人はおいっ!って突っ込みたくなっただろうな。

 

桐島と同じ高校の5人(+1人)の目線でそれぞれ描かれているんだけど、肝心の桐島が部活をやめる理由が最後まで分からない!

知りたい!って思ったけど、伝えたいのはそこではないのでしょう、きっと。

5人含め登場するのは同じ高校の同級生だけど、スクールカーストトップの子もいれば、クラスの端でひっそりしている子もいて、桐島との関りも濃淡ある。

でもそれぞれが抱える高校生ならではの悩みとか不安とか楽しさみたいなのが感じられて、ひさしぶりに高校生の頃を思い出した。

なんとなく全員の感覚に、分かるわーと思えるの部分があるのが不思議。私が適当なのかな…

 

高校生の頃なんてはるか昔で、思い出として別のものになってる可能性もあるけど。

 

 

人間は多面的なもの。周りの人たちを描くことで浮かび上がる桐島像

よく思うのが、人間ってわかりやすく”〇〇な性格な人”なんて分かる人はいないと思っていて、出来事に対する反応とか関係する人たちの中で、それぞれ見える面があると思っている。

例えば、Aさんという人がいる。BさんはAさんを尊敬しているが、CさんはAさんが大嫌いで軽蔑している、みたいなことってあるよね。

それがおもしろい。

 

今回も桐島と仲が悪かった子、仲が良かった子、ただのクラスメイトだった子、先生、桐島の彼女の友達など、それぞれの人から見る桐島が微妙に違っていて、そこがおもしろかった。

 

私が思う桐島は、、

”部活では引っ張るタイプのキャプテンで、他の部の先生にも高評価。でも真面目で厳しい面もあり、若干部内で浮いている感もあった。

普段はスクールカーストトップの目立つグループにいて、笑顔がニカっと笑う良い奴。彼女はも目立つグループの可愛い子。総じて王道リア充高校生”

、みたいなイメージ。

部活をやめた理由は、さっぱり分からん。

最後に菊池って子がもし自分と同じだったらって言ってたけど、謎のまま。

 

映画もあるもんね。

アマプラの対象作品ではないけど、300円だって。

 

 桐島、部活やめるってよ